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他大学(国立)・他分野の院試に合格した経験談【文系】(受験先決定~院試当日まで)

こんにちは。ukaです。

先日院試を受け、無事某国立大学の大学院に合格しました。

文系で院に進む人は少なく、周りとは違うルートに進む不安、就活をしていない自分への焦り、そもそも何からはじめたらいいか分からず、途方に暮れる日々でした。

漠然とした不安に押しつぶされそうになり、ぎりぎりのところで何とか踏ん張っていたわたし。

そんなあの頃の自分(同じような境遇の方たち)が、安心して行動できるような指南書を送りたいという気持ちで、この記事を書いています。

右も左も分からず、結果遠回りになってしまいましたが、試行錯誤を重ね、自分と向き合う大切な期間でもありました。

そんな、わたしの院試の体験記をここに残しておこうと思います。

なぜ外部の大学院にしたのか?

受験する大学(研究室)選びまでの道のりは、紆余曲折ありました。

簡潔にいうと、将来のことを考える中で、自分と向き合った結果、私がやりたいこと、成し遂げたいことは、内部進学ではできないと思ったからです。

そのまま内部進学すれば、進路決定もスムーズだったのですが、一度立ち止まって、本当にこれは私がやりたいことなのか?と自問自答しました。

その結果、大学の卒業式の段階で私は進路が決まっていませんでした。周りが就職活動を終え、進路が決定している中、私だけが取り残されているような感覚があり、焦りと不安で押しつぶされそうな日々でした。

そのことついては、長くなるのでまた別の記事にて詳しく綴ろうと思います。

大学院を選択する

情報収集

まずは、自分が学びたい指導教員の業績を徹底的に調べました。

名前で検索すると、大学の教員紹介のページや、マイポータルにたどり着きます。過去の論文や、現在の研究テーマを知っておくと、自分の興味関心にあった研究室かどうかわかると思います。

研究室訪問

受け入れ可能か、自分の研究内容とマッチするかどうか、環境を実際に把握しておくために、研究室訪問に行きました。

「研究室訪問 メール 外部」と検索して、参考にしました。

件名:研究室訪問のお願い(〇〇大学 自分の名前)

本文:
〇〇大学 〇〇研究室
〇〇〇〇先生

突然のご連絡失礼いたします。私は、△△大学△△学部△△学科△△研究室の(自分の名前)と申します。

貴研究室のサイトや、研究資料を拝見し、ぜひ研究室訪問をさせていただきたいと思いご連絡いたしました。

現在、私は△△研究室にて□□の研究を行なっています。
この研究を続けていくうちに□□という分野に関心を持ちました。そこで、その分野について調べていくうちに貴研究室で行われている□□の研究の内容に深く感銘を受け、私も貴研究室にて□□の研究に携わりたいと考えるようになりました。

大学院では、〇〇について学び、〇〇という観点から、〇〇を研究したいと考えるようになりました。

ご多忙のところ恐れ入りますが、〇〇先生のご都合の良い日程をいくつがご教示いただけないでしょうか。(もしよろしければ、〇月から〇月の間でご都合の良い日をご教示いただけると幸いです。)

誠に勝手なお願いにて恐れ入りますが、ご検討いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

******************
△△大学△△学部△△学科△△研究室
(名前)
(メールアドレス)
(電話番号)

******************

研究室訪問の事前準備としては、①教授・研究室の下調べ ②教授の論文・著書を読む ③自分の卒論の内容や、大学院進学後にどんな研究がしたいのか、訪問先の研究室に興味をもった理由をいえるようにする ④質問すること・チェック項目のリスト作成する などをしました。

研究室訪問に伺った際には、①過去問入手 ②自分が研究したい内容を指導してもらえるか を確認しました。

研究計画書の作成

「研究計画書」とは、研究を進めていくために欠かせないシナリオのようなものです。

これは、入学後も何度も修正を重ねながら、よいものにしていきます。その第一歩として、出願の際にこの計画書の提出が求められます。

研究ド素人の私は、どこから手をつけたらよいのか、全くわからず、とりあえず、研究に関する本を読み漁ることから始めました。

重要なのは、2年間で修士論文を書くビジョンを持っているかどうかを測っている!という認識です。受験生のほとんどが、卒業論文程度の研究経験であることを、教員も分かってくださっていると思います、、、(信じたいっ)

【修士論文が2年で書けるかどうかを判断される指標】

  1. 先行研究を十分調べているか
  2. 研究課題は明確か
  3. 研究方法は適切か
  4. 研究成果を予想しているか   など

研究のプロセスをシミュレーションできているかどうかを問うものが、研究計画書だと捉えてよいと思います。

計画書の大まかな流れは、以下のとおりです。

①研究テーマ

進学してから、変わる場合ももちろんありますが、今の段階で「自分が明らかにしたことは何か」を自問自答しました。

ポイントは、①【過去】今までどのようなことに関心をもって取り組んできたのか、②【現在】今、何に取り組んでいるのか、③【未来】将来どうなっていたいのか、の3つの軸から描くことです。

これらを振り返ることで、自分が情熱を注ぎたいトピックが浮かび上がってきました。さらに、自分がどのような専門性をめざすのかが、明確になりました。(これは、何度も振り返ることで、より掘り下げていきます。私もその最中です。)

②研究の背景・意義 研究目的 (研究動機・問題意識)

関心のあるテーマ(ジャンル、トピック)が見えてきたら、絞り込みをしました。

具体的に何をしたかというと、①文献(先行研究など)の調査、②インターネット上での調査、③講演会、ワークショップへ参加です。

そのような経験を通して、関心のあるトピックは、今までどのような研究がされてきたのか、何が明らかになっているのか、どのような課題が残っているのかといった研究の背景が浮かび上がってきました。

自分の研究、RQ(下で詳しく説明します。)はなぜ必要・重要なのかを説明したものが、研究の意義というものです。これは、データを解釈するといった考察する際に、何度も立ち返ることになります。この研究をすることで、何がわかり、どう社会に貢献できるのか、何が新しいのか(新規性)、ほかの研究とどういった点が違うのか(独自性)まで書けると、良質な計画書に近づきます!

この研究をする目的、最終的に何を目指しているのかが、研究の目的です。

これらを踏まえることで、自分の掘り下げたいことも深化します!

わたしは、情報を整理するために、ノートでトピックごとにまとめたり、先行研究をコピーして、大事なところをマーカーで引いたり、自分の感想を書いて、ファリングしていました。(整理方法については、まだまだ模索中です)

③研究課題(問い、リサーチ・クエスチョン、RQ)

研究課題(リサーチ・クエスチョン、RQ)とは、「何が知りたいのか」「明らかにしたいこと」を表したものです。

最終的に、疑問形で「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇か。」になることが多いと思います。

④研究方法(対象者、データ収集方法、データ分析方法)

どのように研究を進めるのかを、具体的に書きました。

研究方法や、分析方法といった専門用語については、自分の言葉で説明できるようにしたほうがよいでしょう。面接で、深掘りされる可能性があります。(私は、面接でぼろぼろになりました。恐ろしい)

⑤参考文献

院試の計画書は、枚数が限られており、収まりきらない場合があるので、あまりに参考文献が多いのはおすすめできません。

わたしは、自分の研究において重要な先行研究に絞って載せました。

 

以上、研究計画書について、端的?に説明しました。(っていっても、長くなってしまいました、ごめんなさい。私の悪い癖です。端的明快に分かりやすい文章を書けるよう特訓します)

研究の仕方や計画書の作成は、まだまだ私も勉強中ですので、あくまでも参考程度にしてもらえたらなと思います。

院試対策

院試の英語について

提出までに何回も受けられる! 早め早めの対策をおすすめします。私の場合は、院試を決めたのが遅かったので、初めてのスコアは、590。院試の基準といわれる650点にも及ばずショックをうけました。そこから提出までの期間も限られていたため、必死に勉強しました。

目標は800でしたが、提出日までにスコアをとることができず、TOEIC710(L:410/R:300)点で提出しました。(入ってから大変かも?なので現在も勉強中です)

過去問入手・分析

過去3~5年分を入手しました。傾向が絶対にあります!把握は必須です!。問題数、時間、形式を細かく分析しました。

その後、対策をしていきました。過去問分析~対策の流れは、以下のとおりです。

  1. 過去問分析・・・出題形式、頻出問題、時間、問題パターン、問題数などをチェック
  2. 過去問を解いてみる・・・わかる問題と、わからない問題の仕分け
  3. 参考書・テキストでわからないことを調べる
  4. 過去問の解答を自分で作成する
  5. 何度も繰り返し解く

私の受験先の筆記試験の内容は、課題文型、テーマ型の小論文が2題と、語句説明を4項目でした。

筆記試験対策

論述対策

論述対策は、新書や新聞などから、情報を得て、論点をノートにまとめていました。

テーマ・トピックに対して、3what(①定義:「〇〇とは何か」、②現象:「何が問題とされているのか」「何が起こっているのか」「何がいわれているのか」、③結果 :「このままだとどうなるのか」)3w(why, when, where)、 1h(how:「どうすれば解決できると考えられるか」)で書くという方法でまとめていました。

語句説明の対策

語句説明の対策は、受験先の学部生のシラバスを徹底的に調べました

シラバスに載っている参考文献や、テキストを調べることで、出題範囲がなんとなく掴めました。

おすすめは、過去問の語句説明をワードの表にまとめて、横に自分の言葉でまとめる方法です!自分専用の単語帳のような感覚で楽しく作れました。(語句→説明→論点 のようにまとめると、論述対策にもなります)

(内部生は、授業で受けた内容でレジュメといった資料などもあったと思われますが、外部生である私は、この方法しかありませんでした。)

 

面接対策

面接できかれること

  • 自己紹介
  • 卒業論文の内容
  • 大学で学んだこと・頑張ったこと
  • 志望理由
    • なぜこの大学院を選んだのか
    • なぜこの研究室(希望指導教員)を選んだのか
    • なぜこの分野・領域をめざすのか
    • 大学院で何を研究したいのか どんなことをやりたいのか
  • 研究計画書について
    • 簡潔に説明してください
    • 専門用語について具体的に説明してください
  • 最近読んだ論文で興味深かったもの
  • 博士前期課程(修士課程)修了後の進路

志望動機と、研究計画書について掘り下げて質問されました。

研究室のホームページを徹底的に調べる

このような質問に答えるには、受験先の大学院、希望研究室(希望指導教員)をはじめとする、下調べが欠かせません。

これは、受験先決定や、研究室訪問の際にも行いましたが、矛盾が起こらないように、今一度自分のやりたいことと、研究室でできること、方針などがマッチしているのかを何度も確認しました。

研究室のホームページは、指導教員の人柄や性格が色濃く反映されているように思います。

教員の書いた著書や、論文、評論などを読み、どのような人であって、専門観、研究観、教育観をもっているのかを調べました。

一通り把握し、自分のやりたいことが実現できるか、内容の一致の確信へと至りました。

私の面接対策の

はじめは、ノートに質問→答えのように、一旦文章にしたり、箇条書きでまとめたりしていました。

しかし、時間がかかるのと、その内容を思い出しながら話してしまうため、暗唱のようになってしまっていることに気づき、結局、面接練習を家族や就活を終えた友人に手伝ってもらいました。

研究内容や受験内容を全く知らない人に、分かりやすく伝える練習は、私自身が曖昧に理解していたことも明確になって、とても役に立ちました。

ひとりで練習する際には、一人二役でボイスメモに録音したり、動画をとって見直したりしました。(自分のことを話すのが苦手な私は、とにかく慣れ!ってことで、いろんな方法を試しましたが、当日、研究計画書のことをメインに聞かれすぎて、拍子抜けしたと同時(外部生であるため、もっと動機について聞かれると思ったのに、「名前と受験番号」だけの自己紹介を求められました(笑))に、もっと専門用語について対策しておくべきだったと後悔しました)

面接は、受験先決定や、研究計画書作成の際に、どれだけ「なぜ?」を自問自答したか、思考したかが問われていると感じました。

参考にした院試に関する文献・SNS

参考にした文献は、石黒圭さんの「文系研究者になる」、細川英雄さんの「増補改訂 研究計画書デザインー大学院入試から修士論文完成まで」です。

また、@coimo75さんを参考にさせていただきました。実体験から、院試や、院生活に関する情報を発信されています。有益な情報しか載っていません。院試の情報が少なくて焦っていた私を救ってくれてたアカウントです。

これらの、文献や、SNSアカウントには、本当に感謝してもしきれません。

 


まとめ

院試は、ただでさえ情報が少ないように感じます。

外部試験で、独学ということもあり不安だったときに助けられたのが、様々な先人の経験談や、院試に関する本でした。これらの情報がなければ私は挑戦することさえ、怖じ気づいてしまっていました。

この記事が、誰かが一歩踏み出すきっかけに、少しでもなりますように。 

 

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